病んだヨギーの日々(2021年4月27日現在)

就職してしまったヨギーの雑記

ネギの仕分け

今僕がバイトで働いている農園では、出荷されるネギは三種類にわけられます。一番上等な秀品、折れてたり曲がってたりして秀品からワンランク下がったアカシア、折れ曲がって割けてしまったりちぎれたりしてるA品。なんで一番格下がA品と呼ばれるのかは謎ですが、とりあえず出荷されるネギはこういう風に位付けされてます。

 

で、毎日ネギを剥く作業をしながらネギを品質別にわけていくんですが、中には「これは秀品か?アカシアか?」というようなものがあったりします。最近は風が強くてネギがまっすぐ育たず、曲がってしまってることが多いんですが、どれくらい曲がったら秀品からアカシアに降格するのか、という基準がよくわかりません。「これは明らかにアカシアだな」とわかることが殆どですが、さっきはアカシアにしたけど今度は秀品にしちゃった、という、気分しだいでどっちにでもなる曲がり具合のもあります。

 

また、「これはきれいに剥くの難しいな」という秀品コースのネギなどは、時間がかかるからわざと根元を折ってA品送りにしてさっさと片付けるという、ネギ剥きの邪道もあります。そういう魂胆がなくても、細いネギとかだとつい折ってしまうこともあります。逆に、なんとかして割けている葉をうまく剥きとってA品コースのネギを秀品に昇格させるという起死回生技もあります。

 

農園としては、高く売れる秀品の数が多くてアカシア、A品の数が少ない方がいいです。でも自然相手だからそうもいきません。とはいえ、A品ばかりだと輸送費や段ボール代などに対する売上が減るので、なんとかA品やアカシアを少なくしたいという心理が働きます。バイトの身分なんでそんなこと気にしなくてもいいんですが、どうもアカシアか秀品か、というネギを秀品にしてしまう傾向がある気がしてます。バイトの僕でさえこんな感じなので、中立的な判断をするって以外と出来てないもんなんだなーと、振り返ってみたときに思いました。お客さんとしては、他よりは高いお金で買うんだからそれだけの良いネギを売ってくて、と思うでしょう。自分が払った金額に見合わない商品を売られた、と思ったら信頼が薄れます。自分や自分の所属する企業の利益を追求する中で、お客さんが離れていくことがビジネスの失敗なんだろうなーと、ネギを剥きながら考えてました。ネギって深い。いやそんなこともないです。

 

以上